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前置胎盤・低置胎盤HEADLINE

前置胎盤・低置胎盤とは

胎盤は普通、子宮の上部に位置していますが、胎盤の位置が赤ちゃんが子宮から出るための通り道である子宮口をふさぐ場所にできていることを前置胎盤といいます。
前置胎盤でも子宮口をどの程度ふさいでいるかによって次の三つに分けられます。
●全前置胎盤‥胎盤が子宮口を完全にふさいでいる状態のもの。

●一部前置胎盤‥胎盤が子宮口の一部をふさいでいる状態のもの。

●辺縁前置胎盤‥胎盤の下縁が子宮口に少しかかっている状態のもの。

また、胎盤が子宮口の縁までかかってはいないけれど、通常より低い(子宮口に近い)位置にあるものを低置胎盤といいます。
前置胎盤は、妊娠後半期におこる出血の代表的なものであり、大量に出血するケースもあり母体の生命に危険が及ぶ場合もあります。
また、早産になってしまう場合も多く、母児双方にとってきわめてハイリスクな妊娠ということができます。前置胎盤の頻度は0.3%~0.5%です。
前置胎盤になる原因、つまりなぜ受精卵が子宮の下部に着床してしまうのか、ということについては明らかになっていません。が、統計上では、
①高齢妊婦や多産婦に頻度が高い
(一般に20歳から29歳の妊婦の前置胎盤は300例に1例にあるのに対し、35歳以上の妊婦では100例に1例、40歳以上では50例に1例)
②帝王切開経験者、人口流産経験妊婦に頻度が高い
(帝王切開経験者の前置胎盤の頻度は3倍高く、帝王切開経験が多いほど高い)
ということが明らかになっています。

ただし、前置胎盤・低置胎盤の診断は妊娠後期にならないと正確には分かりません。早い段階で胎盤が下の方に位置していても子宮が大きくなるにつれて胎盤が上がっていく可能性が大きいからです。
妊娠30週以前に前置胎盤と診断された場合でも、実際に出産する時まで前置胎盤のままであるのは、5%に過ぎません。つまり、妊娠30週以前に前置胎盤と診断されても95%の人は治るということです。
一方、妊娠30週以降に前置胎盤と確認された場合では、25%の人が分娩時も前置胎盤のままです。(治る確率が75%に下がるということ)
妊娠30週までに子宮下部がほぼ形成されるため妊娠30週以降に前置胎盤である場合は分娩時も前置胎盤である可能性が高く、注意が必要です。

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前置胎盤・低置胎盤のリスク

前置胎盤のリスクは、何といっても出血です。
分娩が近づいて、子宮が収縮したり(お腹が張る・陣痛)、子宮口が開いてくると、大量に出血してしまうことにもなります。
一旦大量に出血すると止血しにくく、帝王切開によって分娩せざるをえなくなってしまいます。
また、前置胎盤では癒着胎盤の危険性も高いです。これは子宮下部は胎盤が発育するのに十分に環境が整っていないためで、癒着胎盤の危険性は帝王切開の経験のある妊婦に生じた前置胎盤でより高く、また、妊娠末期まで無症状に経過するような前置胎盤例で癒着胎盤の可能性が高い、という報告もあります。
前置胎盤による出血は、自覚するほどの子宮収縮(お腹の張り)がないうちに起こることが多く、痛みを感じることも少ないです。また、妊娠中期までは無症状に経過し妊娠中期の後半以降になってはじめて出血することが多いです。
さらに、この出血は何の前触れもなく突然起こることが多いですが、最初の出血は量も少なく自然に治ることが多いので「警告出血」とも呼ばれます。
また前置胎盤の場合、胎盤が子宮下部を覆っているため、児頭の安定が悪く下降が阻害されるため、頭位(胎児の頭が下になった状態・正常)であっても児頭が浮動していたり、また横位(横子)や骨盤位(逆子)などの胎位異常が起こりやすいとされています。



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前置胎盤・低置胎盤の管理

前置胎盤と診断されたら、出血を起こさないようにできるだけ予定日の近くまで赤ちゃんをお腹に入れておけるよう、安静にすることが大切です。
入院して安静にするか、自宅安静にして外来診察にするか、というのは医師により意見の分かれるところです。前述の通り、妊娠中期に前置胎盤と診断されても妊娠末期までに胎盤の位置が変化することも多く、また、前置胎盤による大量出血も妊娠30週以前では少ないため、妊娠30週までは自宅安静で外来診察により定期的に超音波検査をする、というのが一般的です。妊娠30週を過ぎても前置胎盤である場合は、母児の経過をみながら入院安静の必要性を判断することになります。
前置胎盤の場合はほとんどが帝王切開になります。全前置胎盤の場合子宮口が完全にふさがっているので、赤ちゃんの出口がなく、子宮口が開いた時には大出血を起こしますから、産道を通っての下からのお産は無理です。一部前置胎盤や辺縁前置胎盤の場合も安全性を優先して帝王切開にするケースが多いです。
低置胎盤の場合は、その胎盤の位置によって経膣分娩が可能なケースもありますので分娩時の状態に応じて判断することになります。
既に出血しているケースについては、出血の程度と胎児の成熟度をみて対応します。母体の生死にかかわるような大出血がある場合には胎児の成熟のいかんにかかわらず帝王切開で分娩しなくてはなりません。
出血がそれほど大量でない場合は、止血と子宮抑制剤(ウテメリン等)を試みながら胎児の成長を待ち、胎児のリスクを少しでも軽減できるよう努力します。
出血がないか、あっても少量のケースでは、安静にして妊娠37週(正期産)まで待機しその後はなるべく早く帝王切開術にて分娩するようにします。


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